性癖を人に言うのが恥ずかしい、性癖を持つ心理と心が軽くなるヒント

「もしかして私、ちょっと変なのかな……」そんなふうに、自分の性癖について誰にも言えずにモヤモヤした気持ちを抱えていませんか?

特に10代〜20代の女性は、自分の“好き”や“興味”に目覚めはじめたばかりで、周囲と比べたり、「こんなこと、人に話したら変に思われるかな?」と不安になりやすい時期です。

でも安心してください。性癖は“変”なものではありません。

この記事では、産婦人科医であり心理カウンセラーの視点から、「性癖が人に言えない」と悩むあなたへ、優しく寄り添いながら、心を少しでも軽くするヒントをお届けします。

性癖ってそもそもなに?

性癖(せいへき)とは、性的な好みや傾向のことを指します。

たとえば

  • 特定のシチュエーションにドキドキする
  • あるタイプの服装やキャラクターが好き
  • 触れられたい・見られたいなどの願望がある

などなど、その内容は人によって本当にさまざま。

性癖は「性格の一部」のようなもので、良い・悪いではなく、「その人らしさ」として自然に存在するものなんです。

なぜ性癖が言えないの?

性癖を人に話すことに抵抗を感じる理由には、いくつかの心理的背景があります。

「変だと思われるかも」という不安

「こんなことを好きなんて、誰にも理解されないかもしれない」そう思ってしまうのは、人から嫌われたくない、というごく自然な気持ちの表れです。

でも実際は、性癖は本当に多様で、同じような気持ちを抱えている人もたくさんいます。

恥ずかしさや罪悪感

特に日本では、性に対して「恥ずかしいもの」「隠すもの」という文化がまだ根強くあります。

そのため、「こんなことに興味を持つ自分が悪いのでは」と罪悪感を感じる人も少なくありません。

でも性癖そのものに「良い」「悪い」はありません。

自分でもまだよくわからない

まだ自分の中でモヤっとしている段階では、誰かに話すのはハードルが高く感じて当然です。

整理されていない気持ちを無理に言葉にしようとせず、まずは「自分の中で感じるまま」を受け止めていいんです。

性癖は「おかしい」ものではない

まず大前提として覚えておいてほしいのは、

性癖は誰にでもあるし、それは“その人だけの感性”であるということ。

誰かと違っても、それは間違いではありません。

人の好きな食べ物が違うように、性癖も十人十色。

「変わってるから悪い」ではなく、「あなたらしさ」として、少しずつ肯定していくことが大切です。

心が軽くなる7つのヒント

自分を責めない

まず一番大切なのは、「こんな性癖がある自分なんて……」と自分を責めないことです。

性癖は生まれつきだったり、育った環境や体験に影響されて育つもの。

自分のせいではありません。

ノートやスマホのメモに書いてみる

誰にも言えないときは、まず「自分に話す」ことから始めましょう。

頭の中にある気持ちをメモに書き出すことで、スッと気持ちが整理されることがあります。

安全な場所で語れる仲間を見つける

すぐにリアルで話すのが難しい場合は、匿名で参加できる掲示板やSNSのコミュニティもひとつの方法です。

「同じような人がいる」と知るだけでも、心が軽くなるはずです。

性の多様性について学んでみる

「自分だけじゃないんだ」と思えるようになるには、性の多様性に関する知識がとても助けになります。

LGBTQ+、フェティシズム、性的嗜好など、いろんな“普通”があることを知ると、視野が広がります。

信頼できる人に少しずつ話してみる

もしあなたに、信頼できる親友やパートナーがいるなら、勇気を出して少しずつ話してみてもいいかもしれません。

全部を話さなくても大丈夫。

「ちょっとこういうのが気になるかも…」そんな一言からでも、気持ちは変わります。

性専門のカウンセラーに相談する

もし一人で抱えるのがつらい場合は、性に詳しいカウンセラーや医師に相談するのもおすすめです。

専門家は偏見なくあなたの気持ちを受け止めてくれます。

無理に変えようとしない

「こんな自分、変えた方がいいのかな…」と思ってしまうかもしれません。

でも、無理に消そうとしたり抑えつけようとすると、逆に心が苦しくなってしまいます。

変えようとせず、「今はこういう自分なんだ」と認めること。

それが、自分との信頼を育てる第一歩です。

あなたの性癖は“あなたらしさ”の一部

性癖というのは、「こうでなければいけない」ものではありません。

あなたが何を好きで何にときめくかは、あなたの心と体が自然に選んだもの。それを否定する必要はないのです。

そして、あなたのその感性が、誰かを傷つけたり、あなた自身を傷つけるものでない限り、それは大切にしてよいものです。

まとめ

  • 性癖は誰にでもある、ごく自然な感性です
  • 言えない不安や恥ずかしさは、あなたの優しさの証です
  • 自分を責めず、少しずつ自己理解を深めましょう
  • 安全な場や信頼できる人に話すのもひとつの方法
  • 何より大切なのは、自分を否定しないこと

性癖を言えずに苦しいとき、「それでも私はここにいていいんだ」と思えるようになることが、なによりも心の支えになります。

あなたは変じゃない。

あなたは、あなたのままで大丈夫です。