経血が少なすぎるけど大丈夫?生理の血の量に不安を感じた時の対処法

「最近、生理の量が少ない気がする」「ナプキンを交換する回数が減った」「生理が1~2日で終わってしまった」、、、そんな経験はありませんか?

生理の量が多すぎるのも不安ですが、少なすぎても「もしかして体に異常があるのでは…」と不安になる人は多いです。

特に10代後半から20代にかけては、体が大人へと変化する時期で、生理にもいろいろな変化が起こります。

この記事では、「経血が少ない」状態が正常か異常かを見分けるポイントと、考えられる原因、病院に行くべきタイミング、改善策について分かりやすく解説します。

そもそも「経血が少ない」ってどれくらい?

生理の経血量は個人差がありますが、医学的には1回の生理で約20〜140mlが正常とされています。

これはナプキンを交換する目安で言うと、多い日で3~4時間ごとに交換する程度。

ですが、「ナプキンがほとんど汚れない」「1日で終わってしまう」「1回の生理で20mlも出ていない」といった場合は、「過少月経(かしょうげっけい)」と呼ばれる状態かもしれません。

過少月経とは、経血の量が極端に少ない、または生理が1~2日しか続かない状態を指します。

ただし、生理が軽いことがすぐに異常というわけではありません。

経血が少ない原因は?よくある7つの理由

1. ホルモンバランスの乱れ

生理は女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の働きによって起こります。これらのホルモンがうまく分泌されないと、子宮内膜が十分に厚くならず、結果的に経血の量が少なくなってしまいます。

特に思春期やストレスが多い時期、過度なダイエットをしているとホルモンバランスが崩れやすくなります。

2. 急激な体重減少・無理なダイエット

体重が急に減ると、体は「妊娠に適していない状態」と判断し、女性ホルモンの分泌を抑えるようになります。すると生理が止まったり、経血の量が極端に少なくなったりすることがあります。食事制限や激しい運動をしている人は要注意です。

3. 極度のストレス・睡眠不足

ストレスはホルモンバランスに大きな影響を与えます。仕事や学校、人間関係でストレスを感じていたり、寝不足が続いたりしていると、体のリズムが乱れて生理にも影響が出ることがあります。

4. ピルやホルモン治療の影響

低用量ピルやホルモン療法を受けていると、子宮内膜が厚くならないため、自然と経血の量が減ることがあります。これは薬の作用によるものであり、異常ではないケースが多いですが、不安な場合は医師に相談しましょう。

5. 子宮内膜の異常・癒着

中絶手術や子宮の処置を受けたことがある場合、子宮内膜が薄くなっていたり、子宮内が癒着してしまっていることがあります。これにより経血が作られにくくなり、生理の量が減ります。

6. 更年期の前兆(早発閉経)

まれに20代でも、卵巣の機能が低下して早期に閉経してしまう「早発閉経」という状態になることがあります。この場合、生理の量が減る・間隔があく・周期が乱れるなどの症状が出ます。

7. 妊娠の可能性

妊娠初期に、少量の出血が生理のように見えることもあります。「経血がいつもより少ない」と思ったら、実は妊娠だったというケースもあるため、心当たりがある場合は検査薬で確認してみましょう。

病院に行くべきサイン

経血の量が少なくても、体調が良く、周期が安定していて他に気になる症状がなければ、あまり心配しすぎる必要はありません。

ただし、次のような場合には婦人科の受診を検討しましょう。

  • 生理が1〜2日で終わる状態が数ヶ月続いている
  • 急に生理の量が減った、または来なくなった
  • 妊娠の可能性があるのに生理がきた
  • 生理以外でも不正出血がある
  • ピルなどを使っていないのに経血量が極端に少ない

医師に相談することで、ホルモン検査やエコーなどの検査を受け、自分の体の状態を客観的に知ることができます。

自分でできる対処法・生活習慣の見直し

バランスのよい食事をとる

女性ホルモンの原料は脂質です。無理なダイエットや偏った食生活ではホルモンが作られにくくなります。肉や魚、野菜、豆類など、さまざまな栄養素をバランスよくとることが大切です。

適度な運動をする

ウォーキングや軽いストレッチなどの有酸素運動は、血行をよくし、自律神経を整える効果があります。

体が冷えやすい人やストレスを感じやすい人におすすめです。

ストレスを上手に解消する

ストレスは目に見えなくても、体に大きな影響を与えます。

自分に合ったリラックス法(音楽、アロマ、日記、友達との会話など)を見つけて、定期的に心を整える時間を持ちましょう。

良質な睡眠をとる

夜更かしや睡眠不足が続くとホルモンの分泌リズムが乱れます。毎日同じ時間に寝起きする習慣をつけ、7時間前後の睡眠を目指しましょう。

まとめ

経血の量が少ないことが必ずしも異常というわけではありません。しかし、その背景には生活習慣の乱れやストレス、あるいは病気が隠れていることもあります。

日常生活に支障がなく、体調も問題なければ様子を見ても大丈夫ですが、不安が続くなら早めに婦人科を受診しましょう。

体の声に耳を傾け、自分自身のリズムを知ることが、生理との上手な付き合い方の第一歩です。