おりものの量が多すぎる…もしかして病気?気になる原因と対処法

「最近おりものの量が多い気がする」「下着がすぐ湿って不快」「普通ってどれくらいなの?」そんな悩みを抱えている女性は少なくありません。

とくに10代や20代では、体の変化が大きく、何が正常か分からず不安になることもあります。

この記事では「おりものの量が多い」と感じる理由や考えられる原因、受診の目安、対処法についてわかりやすく解説します。

おりものの役割と「正常な量」って?

おりものは、膣の中を清潔に保ち、外部からの雑菌の侵入を防ぐ大切な働きをしています。

ホルモンの変動によって分泌量や性状が変わるため、「いつもと違う」と感じたときも、必ずしも異常とは限りません。

一般的には、生理周期の中で排卵期に増える傾向があり、下着が少し湿る程度が「通常範囲」とされています。

おりものが多くなる原因とは?

おりものの量が増えるのにはさまざまな理由があります。まず、ホルモンの影響が大きいです。

排卵期や生理前にはエストロゲンが増えるため、自然とおりものも増えます。妊娠初期や避妊ピルを使用している場合も分泌量が多くなることがあります。

さらに、ストレスや疲れ、不規則な生活もホルモンバランスを崩し、おりものが増える一因になります。

「異常なおりもの」の見分け方

白いおりもの、黄色~緑色のおりもの、ピンク色のおりもの、茶色・赤色のおりものなどの特徴(正常か病気か)

量が多くても透明〜乳白色で無臭、かゆみや痛みがなければ心配ないケースが多いです。

しかし以下のような場合は注意が必要です。

  • 色が黄緑色・灰色・茶色っぽい
  • 魚のような強いにおいがある
  • ドロッとしていて粘つきが強い
  • かゆみや腫れ、痛みを伴う

このような変化が見られる場合、細菌性膣炎やカンジダ、性感染症(クラミジアなど)の可能性もあるため、早めの婦人科受診をおすすめします。

性感染症が原因になることも

クラミジア感染症、淋菌感染症、梅毒、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、HIV/エイズ、膣トリコモナス症、細菌性腟症、膣カンジダ症

とくに若い世代で見落とされがちなのが、性感染症によるおりものの異常です。

クラミジアや淋菌感染症では、おりものの量が増えるだけでなく、色やにおいにも変化が出ることがあります。

初期は無症状のことも多く、気づかないまま進行してしまうこともあるため、気になる症状があれば早めの検査が大切です。

ピルや妊娠による変化も

避妊ピルを飲み始めたときや妊娠初期にも、おりものが増えることがあります。これはホルモンバランスの変化によるもので、多くの場合は心配いりません。

ただし、においや色の変化、かゆみが伴う場合は別の原因が隠れている可能性もあるので注意が必要です。

市販薬での対処は可能?

おりものの量が多いだけでかゆみやにおいがなく、「病気ではなさそう」と感じる場合、市販のデリケートゾーン用ケア用品を試すのも一つの方法です。

pHバランスを整える洗浄ジェルや、吸水性の高い専用シートを使えば、不快感を軽減できます。

ただし、長期間にわたり症状が改善しない場合は、自己判断で済ませず医療機関に相談しましょう。

婦人科受診は恥ずかしくない

「婦人科に行くのは恥ずかしい…」と感じる人は少なくありません。でも、婦人科は女性の体の不調を診てもらう専門の場所です。

おりもののことで受診するのは珍しいことではなく、医師も日常的に対応しています。

少しでも不安があるなら、気軽に相談してみましょう。

自分でできる対策とケア方法

おりものが多くて気になるときにできるセルフケアには以下のような方法があります。

  • 通気性のよい下着を選ぶ(綿素材がおすすめ)
  • 1日1〜2回、ぬるま湯で外陰部を優しく洗う(石けんは使いすぎない)
  • ナプキンやおりものシートはこまめに交換する
  • ストレスをためず、十分な睡眠をとる

これらを意識することで、デリケートゾーンを清潔に保ち、不快感の軽減にもつながります。

まとめ:まずは自分の変化に気づくことから

おりものの量が多いからといって、必ずしも病気というわけではありません。ただし、いつもと違うと感じる「色」「におい」「かゆみ」などの変化がある場合には注意が必要です。

気になる症状が続くときは婦人科を受診して、原因をはっきりさせることが安心への第一歩です。

デリケートな悩みですが、一人で抱えず、正しい知識と対処法で自分の体を守りましょう。