生理中に「ナプキンがすぐにいっぱいになる」「1時間ごとに取り替えなきゃいけない」「漏れるのが不安で外出がつらい」と感じたことはありませんか?
経血の量が多いと、普段通りの生活を送るのが難しくなり、学校や仕事にも集中できません。
この記事では、経血の量が多い原因や、どう対処すればよいのか、病院に行くべきサインなどをわかりやすく解説します。
経血の量が多い=「過多月経」かもしれない
ナプキンを1~2時間で取り替えないと漏れてしまう、夜用ナプキンを使っても安心できない、経血が塊(血のかたまり)になって出てくる、そんな状態が続くようであれば、それは「過多月経(かたげっけい)」と呼ばれる症状かもしれません。
一般的に経血量は1回の生理で20〜140mlほどといわれていますが、過多月経ではそれ以上の量が出ていると考えられます。
自分で量を正確に測ることは難しいですが、日常生活に支障をきたすようなら、注意が必要です。
経血の量が多いとどんな影響がある?
経血の量が多すぎると、単純にナプキンの交換が面倒というだけでなく、体にも大きな影響を与えます。
まず貧血になりやすくなります。体の中の鉄分が経血と一緒にたくさん失われるため、頭がぼーっとしたり、めまいや動悸が起きることも。
また、ナプキンを頻繁に交換しなければならず、学校や仕事に集中できなかったり、漏れの不安で外出が怖くなったりすることもあるでしょう。
さらに、夜中に何度も起きてナプキンを取り替える必要がある場合、睡眠の質も下がり、体の回復が妨げられます。
経血の量が多くなる原因は?
過多月経の原因はひとつではなく、さまざまな理由が考えられます。代表的なものには以下のようなものがあります。
1. 子宮筋腫
子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、過多月経の原因の中でも多く見られます。筋腫が大きくなったり、できる位置によっては、経血の量が非常に増えることがあります。
2. 子宮内膜症
本来、子宮の内側にあるはずの子宮内膜組織が、子宮以外の場所にできてしまう病気です。これも経血の量を増やす原因のひとつとされています。
3. ホルモンバランスの乱れ
ストレスや過労、ダイエットなどでホルモンのバランスが崩れると、生理が不規則になったり、経血の量が急に増えたりすることがあります。
4. ピルの使用中止直後
低用量ピルをやめた直後は、一時的にホルモンのバランスが崩れて経血の量が増える場合もあります。
自分でできる対処法
もし「ナプキンがすぐにいっぱいになる」「漏れるのが怖くて安心できない」と感じているなら、以下のような工夫をしてみましょう。
高吸収タイプのナプキン・タンポン・月経カップの活用
普通のナプキンでは間に合わない場合は、吸収量の多い夜用ナプキンを昼間でも使ったり、タンポンや月経カップと併用したりするのも一つの方法です。
特に月経カップはしっかりと装着すれば長時間安心して使えるため、ナプキンの交換頻度が減ることもあります。
お腹を温める
生理中に体が冷えると、血流が悪くなり症状が悪化することがあります。カイロや腹巻きなどで下腹部を温めると、痛みや不快感がやわらぐことがあります。
ストレスを溜めない生活を心がける
ストレスや睡眠不足がホルモンバランスを乱す原因になるため、規則正しい生活や自分に合ったストレス解消法を見つけることも大切です。
病院に行くべきサイン
以下のような症状がある場合は、早めに婦人科で診てもらうようにしましょう。
- 経血の量が明らかに多く、1時間ごとにナプキンを交換しないと間に合わない
- 生理が1週間以上続くことが多い
- 血の塊が頻繁に出る
- 生理のたびにふらつきや動悸がある
- 生理痛が毎回かなり強く、市販薬でもおさまらない
これらの症状は、子宮筋腫や子宮内膜症など、何らかの病気が隠れているサインかもしれません。
放置せず、婦人科でしっかり診てもらうことが大切です。
恥ずかしがらずに相談することが大切
「経血の量が多い」「ナプキンがすぐいっぱいになる」といった悩みは、なかなか人に相談しづらいかもしれません。
でも、我慢を続けていると日常生活に支障をきたすだけでなく、体にも影響を与えることがあります。
婦人科の先生はこうした悩みの相談をたくさん受けてきたプロです。一人で抱え込まず、安心して話してみましょう。
まとめ
経血の量が多すぎてナプキンがすぐいっぱいになる…そんな悩みを抱えている人は少なくありません。
原因が病気のこともあれば、体の変化によることもあります。まずは自分の体と向き合い、無理をせず対処していくことが大切です。
吸収力の高い生理用品をうまく活用しつつ、必要に応じて婦人科を受診してみましょう。
自分の体を大切にすることが、毎日を快適に過ごすための第一歩です。