中絶を考えているけど、体にどんな影響があるのか不安…、痛いって聞くけど、どのくらいの痛み?後遺症は残るの?….。
中絶を選択するかどうかは、とても大きな決断です。だからこそ、体や心への影響について、きちんとした情報を知っておきたいと思うのは当然のこと。
この記事では、手術中や術後の痛み、体へのリスク、将来への影響、そして心のケアについてまで、わかりやすく丁寧に解説していきます。
どうか、今あなたが抱えている不安が、少しでも軽くなりますように。
中絶にはどんな方法があるの?
日本で主に行われている中絶方法は、妊娠週数によって大きく2つに分けられます。
初期中絶(妊娠11週6日まで)
- 吸引法(真空吸引法)
- 掻爬(そうは)法
最近では、より体にやさしいとされる「吸引法」が主流になっています。
中期中絶(妊娠12週以降〜21週まで)
人工的に陣痛を起こし、胎児を娩出する方法が取られます。
初期中絶と比べて体への負担も大きく、入院が必要です。
この記事では、初期中絶を中心に解説します。
中絶のとき、痛みはある?
中絶手術の痛みの感じ方には個人差があります。
ただし、ほとんどの施設では麻酔を使用するため、手術中の強い痛みは感じにくいです。
局所麻酔の場合
意識はありますが、子宮頸部付近に麻酔を打つため、強い痛みは避けられます。 違和感や鈍い痛みを感じることはあります。
静脈麻酔(無痛)
うとうとと眠った状態で処置が行われ、痛みをほとんど感じないことが多いです。
術後は、生理痛のような鈍い下腹部痛や、出血が数日続くことがあります。
市販の鎮痛剤で対応できる程度であることが多いですが、痛みが強い・長引く場合は早めに受診しましょう。
体へのリスクや副作用はあるの?
中絶手術は比較的安全とされていますが、どんな医療行為にもリスクは伴います。まれですが、以下に起こりうる主なリスクを挙げます。
主なリスク
- 子宮穿孔(まれに器具で子宮壁を傷つけてしまう)
- 感染症(術後の消毒・抗生物質で予防可能)
- 子宮内膜の損傷(将来的な不妊や生理不順の原因になることも)
医師の技術や施設の衛生環境によってリスクは大きく変わります。
経験豊富な医療機関を選ぶことが非常に大切です。
将来の妊娠に影響することはある?
基本的には、1回の中絶で将来的な妊娠に大きな支障が出ることはまれです。
ただし、何度も繰り返したり、術後の感染を放置した場合は、
- 子宮内膜が薄くなる
- 卵管が癒着(くっつく)する
といったリスクが高まり、不妊や流産の原因になることがあります。
また、精神的なダメージが排卵やホルモンバランスに影響を及ぼすケースもあります。
中絶後の過ごし方と回復までの流れ
術後は心身の安静がとても大切です。
術後すぐ(当日〜1週間程度)
- 軽い出血が続くことがあります
- 激しい運動、入浴、性行為は避けましょう
- 発熱や強い痛みがあればすぐ受診を
生理の再開
個人差はありますが、およそ3〜6週間で生理が再開するのが一般的です。 再開が大きく遅れる場合は婦人科を受診しましょう。
心への影響とケアについて
中絶後は、体よりも「心の回復」に時間がかかる方も少なくありません。
- 罪悪感
- 喪失感
- 誰にも言えない孤独感
こういった感情に押しつぶされそうになることもあります。
でも、それは「あなたが大切に思っていた証拠」です。
我慢せず、話せる人に気持ちを打ち明けてください。
可能であれば、カウンセリングやメンタルクリニックの利用も検討してみてください。
心の痛みは、時間と共に少しずつ和らいでいきます。
誰にも言えずに悩んでいるあなたへ
中絶という選択に、正解も不正解もありません。
- 今の自分にとって一番大切なことは何か
- 未来の自分が少しでも穏やかでいられる選択は何か
その問いと向き合いながら、あなたはとてもよく頑張ってきたのだと思います。どうか、自分を責めすぎないで。
身体と心が回復する時間を、しっかり取ってあげてください。
もし迷いや不安があるなら、専門の医療機関に相談することを強くおすすめします。あなたは、ひとりではありません。
おわりに
中絶は、体にも心にも大きな影響を与える経験です。 だからこそ、正しい情報を知り、自分を守る選択ができることが何より大切です。
この記事が、あなたの不安を少しでも和らげる手助けになれば幸いです。
そしてどうか、今後あなたの人生が、少しでも穏やかで安心できるものでありますように。